は〜とふるらぶこめでぃ
ほのぼのこがらちゃん
BBS掲載小ネタ
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小ネタその14 |
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「じゃ、ケーキ二つ」 「ありがとうございましたーっ」 「お疲れ、舞黒さん」 「あ、店長。お疲れさまです。今ので最後ですよ」 「そうか。頑張ってくれたね。バイト代ははずむよ」 「ありがとうございますっ」 「その代わりと言っては何なんだが……」 「?」 「ちょっと、配達をお願いできないかな?」 「え? 配達ですか?」 「そうなんだ。普通はやらないんだが、お得意さまなものでね」 「えと、今から……ですよね?」 「ああ、すまない。まあ配達先は君の家の近くだから、そのまま 帰ってしまってかまわないから」 「じゃあすぐに着替えて……」 「いや、じつは約束の時間まであまりなくてね。……済まないが そのまま行ってくれないか?」 「えっ、この格好で……ですか?」 「いいじゃないか、かわいくて」 「確かにこのサンタさんの衣装、気に入ってるんですけど……こ れミニだから、走ったりしたら見えちゃいそう……」 「あ、あとこれも」 「? この大きな袋は?」 「サンタの背負ってる袋みたいだろ? ほら、ここに店の名前が 書いてある。荷物をこれに全部入れて、背負ってってくれない か? そうしたら店の宣伝になるし……」 「……店長〜」 「すまないっ! 無理を言ってるのはわかってるが、頼まれてく れないか?」 「………」 「頼むっ! この通りっ!」 「もう……仕方ないですね……」 「いや、ありがとうっ!」 ・ ・ ・ 「ふう、やっとついた。恥ずかしかった……早く済ませて帰っち ゃお。家から近いのが救いね、ホント。 えと、住所は間違いないわね。このアパートの……それにして も店長、どうして配達先の名前教えてくれないんだろう? 部 屋番号までわかってれば間違えないとは思うけど……ってこの 部屋ね。 ……この部屋って……」 「よく来たこがらっ!」 「きゃっ!?」 「まあ入れっ!!」 「うわ、ちょっとひっぱんないでよっ!」 ・ ・ ・ 「今年はサンタさんが幸せを運んできてくれたのだなあ……」 「住所を聞いたときに気づくべきだったわね……」 「はあ、最高のクリスマスだ」 「全部あんたの差し金だったのねっ」 「あそこで俺もバイトしたことがあってな」 「もうっ! この格好で来るのすっごく恥ずかしかったんだから っ! 赤いし目立つし……ミニだしっ!」 「まあ、それだけかわいければ注目されるのも無理はないよな」 「なっ………」 「赤っ! サンタ衣装の鮮やかな赤っ! お前の小柄な身体を包 み込む、鮮やかな赤っ!」 「やっ……」 「そして白っ! 赤に映える、ふちを彩る白い装飾っ! 何より リボンの白がいつも以上に眩しく見えるっ! 輝く白っ!!」 「そ、そんなに見ないでよっ」 「それにさ……お前の髪って綺麗だから……衣装の赤にも白にも 負けてなくて……ホント、綺麗だ……」 「い、いっつも調子のいいこと言ってっ……」 「こんなサンタさんだったら世界中の子供が幸せになれると思う んだ」 「も、もうっ」 「ちょっとミニスカが目に毒って言うかスレンダーな太股が眩し すぎるが」 「言わないでよっ! 恥ずかしいんだからっ!」 「す、すまん。とにかく奥へどうぞ……」 「まったくあんたってば……それにしても、なんで電気つけてな いのよ? まさか変なこと考えてるんじゃ……」 「それは……」 「それは?」 「このためだよ」 「!?」 ・ ・ 「わあ……」 「気に入ってもらえたか?」 「このツリー……すごく綺麗……」 「小さいツリーだけどさ……飾り付けや照明に工夫すれば、この ぐらい綺麗にできるんだ」 「………」 「この日このときこの場所で、お前に向けて輝くために、このツ リーは生まれたんだ……」 「ふわぁ……」 「こがら………」 「………」 「こがら」 「……え? な、なにっ?」」 「メリー……クリスマス」 「うん。メリークリスマス……」 「さ、ケーキ食べようか。あの袋の中に入ってるんだろう?」 「あ、うん」 「さってと……おや?」 「?」 「あれ、これは………」 「あっ」 「ス、スカート? な、なんで着替えが……?」 「そ、それはっ……!」 「もしかしてお泊まりセット? こ、こがらもしかして最初から 泊まるつもりで……?」 「ど、どーしてそうなるのよっ!?」 「いくらなんでもまだ早いとおもうけどいやあのでもお前がそこ まで考えていてくれたのならっ! 人としてっ! なにより男 として応えねばなるまいっ!」 「いやあのあんたねぇっ!」 「こがらーっ!!」 「暴走するなーっ!」 「ぐはっ! くうっ、こがらーっ!!」 「ああ、止まんないっ!? えいこのぉっ!!」 「がふぅっ!!」 「終わった……?」 「ま、まだまだあっ!」 「ああもおっ! いいわっ! 本気で相手したげるっ!」 「うおおっ!!」 「だああああっ!!」 ・ ・ ・ 「………が、がはっ………」 「はあっ、はあっ……」 「うう、こがらぁ………」 「はあっ……せっかくのクリスマスイブだってのに、なんであた し全力で拳を振るわなくちゃいけないのよっ……」 「………」 「……まったくもおっ! ほら、立ちなさいっ!」 「!?」 「こうなったらなにが何でもクリスマスらしく過ごしてやるわっ! ケーキ食べるわよっ!」 「お、おう……」 「苦労して持ってきたんだから、食べなくちゃ割に合わないわっ ………あれ?」 「どうした?」 「ほら、窓……」 「あ……雪、か」 「うん……ホワイトクリスマスね」 「ああ」 「こんなロマンチックな夜に血まみれなあんたと二人っきりって のは納得いかないけど……」 「血まみれなのは俺のせいばかりとも言えないが……」 「ま、ガマンしたげる。食べるわよ。ほら、席に着く」 「はいはい」 「じゃっ……いただきまーす」 「違うぞこがら」 「?」 「メリークリスマスだ」 「さっき言ったじゃない」 「いいから」 「じゃ……メリークリスマス」 「メリークリスマスッ!」 了 |